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rhizome:新古今和歌集

新古今和歌集

しんこきんわかしゅう

概要

8番目の勅撰和歌集八代集の一つ。略称は新古今集。

内容

総歌数は流布本で1979首を数え、部立は春(上・下)・夏・秋(上・下)・冬・賀・哀傷・離別・羈旅・恋(一〜五)・雑(上・中・下)・神祇・釈教で二十巻、歌人は約396名。

万葉集以降、歴代の歌人の和歌を収めるが、中核となるのは当代の歌人である。

代表的な歌人

歌風

当代歌人の作品は新古今調と呼ばれ、万葉集の万葉調、古今和歌集の古今調と並び称される。

本歌取り本説などの表現技法が駆使され、形式的には初句切れ、三句切れ、体言止めが主流をしめる。

新古今調は一般に幻想的、浪漫的、感覚的、象徴的などと評される。

その後、新古今調は京極派冷泉派などの歌人に受け継がれ、近代では与謝野鉄幹・北原白秋らがこれを継承した。

成立

後鳥羽院の命により、源通具藤原有家藤原家隆藤原定家藤原雅経らによって編まれた。撰者には当初寂蓮が含まれていたが、編纂作業の前に死去した。

建保四年(1216)12月26日、源家長によって清書され完成するが、その後承久の乱による後鳥羽院の隠岐への配流があり、嘉禎元年(1235)後鳥羽院自身の手により380首を除去した隠岐本が成立する。

年表

建仁元年7月27日1201新古今和歌集撰集の和歌所が設置される。
建仁元年11月3日撰者の下命。期限は建仁3年4月20日ごろ。
建仁3年4月末〜元久元年6月ごろ1203〜1204御点時代(院自らの選歌)
元久元年7月22日1204部類開始の下命。
元久2年3月26日1205終功の竟宴。
元久2年3月27日〜承元4年9月ごろ1205〜1210切継時代(改訂を繰り返す)
建保4年12月26日1216源家長による清書。
承久3年1221承久の乱。後鳥羽院の配流。
嘉禎元年1235隠岐本の成立。

諸本

成立の順番に次の五類に分けられる。現存伝本は第二類が多く、第一、第三類本の純粋本文は伝わらない。

第一類本(竟宴本)

元久2年3月26日の竟宴時の本文を持つもの。

第二類本

切継時代の本文を持つもの。

第三類本(源家長書写本)

切継完了後建保4年12月26日の源家長が書写した本文。

第四類本(隠岐本)

後鳥羽院配流後の本文。平成7年、写本冷泉家から発見された。

第五類本

一類〜五類までの混態本。

参考

参考サイト

参考文献

注釈書

  • 岩波文庫『新古今和歌集』(佐々木信綱・岩波書店・1954年7月)
  • 日本古典文学大系『新古今和歌集』(久松潜一 山崎敏夫 後藤重郎・岩波書店・1958年2月)
  • 日本古典全書『新古今和歌集』(小島吉雄・朝日新聞社・1959年6月)
  • 『新古今和歌集全註解』(石田吉貞・有精堂・1960年3月)

#古いのばっかりですみません

rhizome/新古今和歌集.txt · 最終更新: 2014/04/26 21:50 by Satoshi Nakagawa