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わりなくして、文(ふみ)も取らせたりしを、土に投げ落して取らざりしかば、いとはしたなく恨めしながら、「人もぞ見る」とて取り隠してしことを、

　　たまづさを今は手にだに取らじとやさこそ心に思ひ捨つとも

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　わりなくしてふみもとら
　せたりしをつちになけおと
　してとらさりしかはいと
　はしたなくうらめし／s20l

https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/20?ln=ja

　なから人もそみるとてとり
　かくしてしことを
たまつさをいまはてにたにとらしとや
さこそこころにおもひすつとも／s21r

https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/21?ln=ja