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醒睡笑 巻8 かすり

27 津の国に多田といふ在所の候ふ・・・

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津の国1)に多田(ただ)といふ在所の候ふ。同じ近里に役所ありしに、人足二人通る。関守(せきもり)のとがむれば、先に行く者、「これはただの夫(ぶ)2)にて候ふ」と。関守、「さあらば、八島の軍(いくさ)を語れ3)」。「それは、つぎのぶ4)にお尋ねあれ」と。

天然かたくみか5)

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一 津の国に多田といふ在所の候同近里に
  役処ありしに人足ふたりとをる関守のとがむ
  れは先に行もの是はたたの夫にて候と関守さ/n8-42r
  あらは八嶋軍をかたれそれはつきのぶにお尋
  あれと   天然かたくみか/n8-42l
1)
摂津国
2)
多田の夫・ただの夫。夫は人夫の意。
3)
ただの夫・佐藤忠信
4)
次の夫・佐藤継信
5)
底本この文小書き。
text/sesuisho/n_sesuisho8-110.txt · 最終更新: 2022/12/06 21:50 by Satoshi Nakagawa