text:sesuisho:n_sesuisho7-047
醒睡笑 巻7 廃忘
4 小者の見目よきが奉公せんとて来たれり・・・
校訂本文
小者の見目よきが、奉公せんとて来たれり。坊主、心を寄せ、常になれし若衆の寝入るをうかがひ、忍びて起き出づる。少人1)聞き付け、後よりそと行く。坊主、足音に肝をつぶし、壁に大手を広げ、足をまたげゐたり。若衆見て、「何事にや」と問ふ。「蛛(くも)の真似して遊ぶ」と。
翻刻
一 小者の見めよきが奉公せんとて来れり坊主 心をよせ常になれし若衆のねいるをう/n7-29r
かかひ忍(しの)びて起(をき)出る少人聞つけ後よりそ と行坊主足音に肝をつぶし壁(かべ)に大手を ひろけ足をまたげゐたり若衆見て何事 にやととふ蛛のまねしてあそぶと/n7-29l
1)
若衆
text/sesuisho/n_sesuisho7-047.txt · 最終更新: 2022/07/26 16:38 by Satoshi Nakagawa