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text:sesuisho:n_sesuisho7-030

醒睡笑 巻7 いひ損ひはなほらぬ

11 越中には舞々に瀾座漣座とて二方あり・・・

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越中には舞々1)に、瀾座(おほなみざ)・漣座(こなみざ)とて、二方(ふたかた)あり。さる人、大船を作りたる祝儀とて、あまた集まり、酒宴半ば、舞々の出でたりし。上座より、「その方は何がかりぞ」と問ふに、「大なみ座」と答ふ。「舟の祝ひに大なみはの」と言ふ。「いや、瀾座・漣座とて。もとは2)一つにて候ひしが3)このごろ二つに割れて」とぞ。

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一 越中には舞々に瀾座(おほなみざ)連座(こなみざ)とて二方あり
  さる人大船を作りたる祝義とて数多あ/n7-17l
  つまり酒宴なかは舞々の出たりし上座よ
  り其方はなにかかりぞととふに大なみ座
  とこたふ舟のいはひに大なみはのといふいや
  瀾座(おほなみざ)漣(こなみ)座とてをとは一つにて候いひし
  が此ころ二つにわれてとそ/n7-18r
1)
幸若舞
2)
「もとは」は底本「をとは」。諸本により訂正。
3)
「候ひしが」は底本「候いひしが」。諸本により訂正。
text/sesuisho/n_sesuisho7-030.txt · 最終更新: 2022/06/28 12:38 by Satoshi Nakagawa