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醒睡笑 巻7 いひ損ひはなほらぬ
8 時衆なりし老僧東山より徒歩にて歩み京へ斎に出でけり・・・
校訂本文
時衆1)なりし老僧、東山より徒歩(かち)にて歩み、京へ斎(とき)に出でけり。「今朝は雨の後にて、道も悪しし。わが馬を迎ひにやらん物を」と旦那の言ひければ、「飛び狂ふ馬には何として乗り候はん。「比丘尼(びくに)のやうなる馬ならばこそ、乗られもせめ」と言ひ果てて、「やれ」と思ひつれども。
翻刻
一 時衆なりし老僧東山よりかちにてあゆ み京へ斎に出けり今朝は雨の後にて道 もあしし我馬を迎(むかひ)にやらん物をと旦那(だんな)の いひければとびくるふ馬にはなにとしてのり/n7-16l
候はん比丘尼(ひくに)のやうなる馬ならはこそのられ もせめといひはててやれと思ひつれとも/n7-17r
1)
時宗
text/sesuisho/n_sesuisho7-027.txt · 最終更新: 2022/06/25 12:37 by Satoshi Nakagawa