text:sesuisho:n_sesuisho6-072
醒睡笑 巻6 恋のみち
3 おかたの方より紅梅が使ひに参りたるがよし言ひ上げけるに何事ぞ・・・
校訂本文
おかたの方より、紅梅が使ひに参りたるがよし、言ひ上げけるに、「何事ぞ」。「いや、『ちと物の講を結び給ふが、こなたへも人数に入り給はんか』との儀に候ふ」。「軽忽(きやうこつ)や。これほどいそがはしくいろいろなるに、何の講ぞ」とあれば、「別の子細にあらず。悋気講(りんきかう)を、おかたの大将にて、誰々(たれたれ)結ばるる」と語るにこそ、「悋気講ならば、われも二(ふた)まへまじらうぞ」と。
翻刻
一 おかたの方より紅梅か使に参りたるがよしいひ あけけるに何事そいやちと物の講をむすひ たまふかこなたへも人数に入たまはんかとの儀に候/n6-36r
けうこつやこれほといそかはしくいろいろなる になにの講そとあれは別の子細にあらす 悋気講をおかたの大将にてたれたれむすは るるとかたるにこそりんきかうならばわれもふた まへましらふそと/n6-36l
text/sesuisho/n_sesuisho6-072.txt · 最終更新: 2022/05/12 12:32 by Satoshi Nakagawa