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大児(おほちご)と小児(こちご)と額(ひたひ)を寄せ合はせ、をかしき物語して遊ばれけるついで、大児、口すさびに、「餅は食ふ時、実(さね)がなうておもしろいものぢや」とありしを、「いや、ただわれは、餅に実があれかしと思ふよ。植ゑておきて、ならせて食ひたい」。

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一　大児と小児とひたひをよせあはせおかしき／n6-5l

　　物かたりしてあそはれけるついて大児くち
　　すさひに餅はくふ時さねかなふておもしろ
　　ひ物しやと有しをいやたたわれは餅にさねか
　　あれかしと思ふようへてをきてならせてくひたひ／n6-6r