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醒睡笑 巻6 児の噂
7 八月十五夜の月に向かひ坊主あまた集まり児もまじはりながめゐけるに・・・
校訂本文
八月十五夜の月に向かひ、坊主あまた集まり、児(ちご)もまじはりながめゐけるに、大児(おほちご)、「あれほどの餅をかかへて、そろそろ食はばおもしろからうの」とささやきける時、小児(こちご)、「されば、大きさはあれほどでもよいが、厚さを知らぬ」と。
月を題にて
雄長老
まるかりしなりも欠くるや天人の夜ごとにかぶるもち月のはて
翻刻
一 八月十五夜の月にむかひ坊主あまたあつまり 児もましはり詠ゐけるに大児あれほとの 餅をかかへてそろそろくははおもしろからふのと ささやきける時小児されは大さはあれほとて もよひがあつさをしらぬと/n6-6r
月を題にて雄長老 円かりしなりもかくるや天人の 夜毎にかふるもち月のはて/n6-6l
text/sesuisho/n_sesuisho6-007.txt · 最終更新: 2022/04/21 10:56 by Satoshi Nakagawa