醒睡笑 巻5 上戸
<<PREV 『醒睡笑』TOP NEXT>>
※底本はこの条を欠くため、諸本により補った。
朝食のうへに、初献は笠(かさ)にてとほし、二返には中の椀、三返には汁の椀にて盛らせたり。四返目にははなやかに飯の椀にてつがせんと、たくみすまして銚子を先に出だし、あとより亭主出でて、時宜を言はんと思ふ間、とくはや飯の椀にてこぼるるばかりうけたれば、亭主いはん事なきまま、「さて、かよひ盆でよう御座らうものを」と。