ユーザ用ツール

サイト用ツール


text:sesuisho:n_sesuisho5-052

醒睡笑 巻5 上戸

10 酒に酔ひて帰り寝ねたる体敷居に肩を置き頭を下に下げたり・・・

校訂本文

<<PREV 『醒睡笑』TOP NEXT>>

酒に酔(ゑ)ひて帰り、寝(い)ねたる体、敷居に肩を置き、頭(あたま)を下に下げたり。才覚なる子が見付け「さて、血が下がらんものを」と思ひ、枕を取り寄せ、頭(かしら)1)をあげ、よきに直し置きたれば、目を覚まし、「これは何もののしけるぞや。身の内大略は酔うたれども、頭がいまだ酔はぬほどに、酒をよくめぐらさんと、わざと枕下がりに寝てゐるものを」と叱りけり。

<<PREV 『醒睡笑』TOP NEXT>>

翻刻

一 酒にゑひて返りいねたるてい敷居に肩を置
  あたまを下にさげたり才覚なる子が見つけ
  さて血がさがらん物をとおもひ枕をとりよせかしら/n5-43l
1)
底本、これ以下、本文を欠く。諸本により補う。
text/sesuisho/n_sesuisho5-052.txt · 最終更新: 2022/03/07 22:12 by Satoshi Nakagawa