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醒睡笑 巻4 唯あり
7 学も少なう療治も秀でたる覚えなき医者の田舎より堺の津に来たり・・・
校訂本文
学も少なう療治も秀でたる覚えなき医者の、田舎より堺の津に来たり、日を重ねても、しかしか崇敬(そうぎやう)する者なければ、たしなみしお足も乏しくなり、すごすごともとの旧里に帰らんと思ふ暁、
かりそめのすまじきものは藪医者(やぶくすし)自然乞食(じねんこじき)となるぞ悲しき
翻刻
一 学もすくなう療治(りやうぢ)も秀たる覚(おぼえ)なき医 者の田舎より境(さかひ)の津に来り日をかさね てもしかしか崇敬(そうけう)する者なけれは嗜(たしなみ)し/n4-57l
お足もとほしくなりすこすこともとの旧里 に帰らんとおもふ暁 かりそめのすましき物はやふくすし 自然(しねん)乞食(こしき)と成そ悲しき/n4-58r
text/sesuisho/n_sesuisho4-096.txt · 最終更新: 2022/01/25 18:07 by Satoshi Nakagawa