text:sesuisho:n_sesuisho4-094
醒睡笑 巻4 唯あり
5 富士の人穴の勧進と言うて門々を歩く者あり・・・
校訂本文
「富士の人穴の勧進」と言うて、門々(かどかど)を歩(あり)く者あり。「不思議や。人穴の上に堂が建つか。また、常灯をも灯(とぼ)さむとのことや」と問ふに、かの聖、おのれが口をがばと開きて、「この人穴の勧進なり」と。
翻刻
一 冨士の人穴(ひとあな)の勧進(くはんじん)といふてかどかどを/n4-56l
ありく者有不思儀や人穴の上に堂(たう)かた つか又常灯をもとほさむとの事やととふに 彼聖(ひじり)をのれか口をかはとあきて此人穴の くはんしんなりと/n4-57r
text/sesuisho/n_sesuisho4-094.txt · 最終更新: 2022/01/25 16:25 by Satoshi Nakagawa