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醒睡笑 巻4 いやな批判
13 道の傍らに埴生の小屋あり・・・
校訂本文
道の傍らに埴生(はにふ)の小屋あり。かれに住む者、夜半過ぎて、人しはぶきせし、静かに通る音を聞き付け、女の声にて内に言ふ、「何者ぞ。さて、この道の悪(わろ)きに、今まで寝ねずして、うとうと歩(あり)くは」と。男の声にて、「あれやうに今時分歩(あり)くに、別の者があらうか。博奕打ちか、数寄者(すきしや)か、連歌師か、三色の内でなくは、盗人であらうまでよ」と。
翻刻
一 道(みち)の傍(かたはら)にはにふの小屋ありかれにすむ者 夜半(やはん)過(すぎ)て人しはふきせししつかに通(とを)る/n4-33l
をとを聞付(ききつけ)女の声にて内(うち)にいふなにものそ さて此みちのわろきにいままていねずし てうとうとありくはと男の声にてあれ やうに今時分ありくに別の者かあらふか はくちうちか数寄者(すきしや)か連歌士(れんかし)か三色の内 てなくは盗人てあらふまてよと/n4-34r
text/sesuisho/n_sesuisho4-040.txt · 最終更新: 2022/03/13 17:03 by Satoshi Nakagawa