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text:sesuisho:n_sesuisho2-043

醒睡笑 巻2 躻(うつけ)

11 金春禅風毎朝の看経怠慢なし・・・

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金春禅風1)、毎朝の看経(かんきん)怠慢なし。ある朝、艮(うしとら)の方に向ひ、手を合はせ、数珠をもみ、「そのもの、そのもの」とばかりにて、神の名も仏の名もさらに出でざりしかば、そばにある者、「春日大明神かや」。「それそれ、それを春日春日」と。

これは健忘(けんばう)とて、大智の上にもある病なり。あやまりにあらず。されども、時にあたりてはうつとりのやうにて、此部に入る。

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一 金春禅風毎朝の看経怠慢なしある朝
  艮方にむかひ手を合数珠をもみそのもの
  そのものとはかりにて神の名も仏の名も
  更に出さりしかはそはにある者春日大明神
  かやそれそれ其を春日春日と是は健忘と
  て大智の上にもある病也あやまりにあらす/n2-27r
  されとも時にあたりてはうつとりのやうにて
  此部に入/n2-27l
1)
金春禅鳳か。
text/sesuisho/n_sesuisho2-043.txt · 最終更新: 2021/07/30 18:44 by Satoshi Nakagawa