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text:sesuisho:n_sesuisho2-038

醒睡笑 巻2 躻(うつけ)

6 堺の正法寺に恵雲とてけしからず犬に恐るる坊主あり・・・

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堺の正法寺に、恵雲とて、けしからず犬に恐るる坊主あり。珠旭といふ寺僧とつれだち、囉斎(ろさい)に出でしが、途中にゑのこあるを見付け、そのまま逃ぐる。珠旭、かの僧をとらへて、「あれは犬ではない。ゑのこにてあるぞ。われとつれだち通れ」と言へば、「いやとよ。子があれは親があるもの」と言ふ言ふ逃げて帰りごとは。

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一 堺の正法寺に恵雲とてけしからす犬に/n2-24r
  をそるる坊主あり珠旭といふ寺僧とつれた
  ち囉斎に出しが途中にゑのこあるを見
  つけそのままにくる珠旭彼僧をとらへて
  あれは犬てはないゑのこにてあるそわれと
  つれたちとをれといへはいやとよ子かあれは
  おやかある物といふいふにけてかへりことは/n2-24l
text/sesuisho/n_sesuisho2-038.txt · 最終更新: 2021/07/27 12:36 by Satoshi Nakagawa