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醒睡笑 巻2 名付け親方
2 豊前の国の太守長岡越中守殿京より壁塗りの上手を一人つれて下向あり・・・
校訂本文
豊前の国の太守、長岡越中守殿1)、京より壁塗りの上手を一人つれて下向あり。過分に知行をも給はりしかば、仕合せ比類なし。とてもの義に名字を下され、名をつき替へたき旨(むね)、ねんごろに申しければ、「心得たり。一段望み神妙なり。かくこそあるべけれ。付けてやらん」とて、「誉藁の朝臣鏝次下地壁右衛門2)」と。 奇妙奇妙。
翻刻
一 豊前の国の太守長岡越中守殿京より 壁ぬりの上手を一人つれて下向あり過分に 知行をも給りしかは仕合比類なしとてもの 義に名字を下され名をつき替度旨懇に 申けれは心得たり一段望神妙也かくこそ/n2-4r
あるへけれつけてやらんとて誉藁の朝臣 鏝次下地壁右衛門と 奇妙奇妙/n2-4l
text/sesuisho/n_sesuisho2-002.txt · 最終更新: 2021/06/17 17:42 by Satoshi Nakagawa