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醒睡笑 巻1 祝ひ過ぎるも異なもの

19 大晦日(おほつごもり)に、六つなる息子を近付け・・・

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大晦日(おほつごもり)に、六つなる息子を近付け、「元日の朝、わが、この頭巾を手に持ちたらば、『ととの、あれ、ともかうも頭巾1)を持たれば』と言へ」と教へおきて、明朝、頭巾を手に持ち、かぶりたきをこらへ、あちこちし見せければ、息子、「てては『ともこもせう』と仰せあつたが、ともかうもえおしやらぬの」と。

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一 大晦日に六つなるむすこをちかつけ元日の
  朝わが此頭巾を手にもちたらはととのあれ
  ともかうも頭巾をもたれはといへとをしへを
  きて明朝頭巾を手にもちかぶりたきをこら
  へあちこちし見せけれはむすこててはともこ
  もせうとおほせあつたかともかうもえおしやら/n1-76r
  ぬのと/n1-76l
1)
左右の長いしころで、顔をすっぽり包んで目だけ出るようにかぶった頭巾。
text/sesuisho/n_sesuisho1-151.txt · 最終更新: 2021/06/13 12:49 by Satoshi Nakagawa