text:ichigonhodan:ndl_ichigon019
一言芳談抄 巻之上
19 或人尋ね申して云はく非人法師はいかなる所にか住すべく候ふらん・・・
校訂本文
或人(あるひと)尋ね申して云はく、「非人法師(ひにんほふし)は、いかなる所にか住(すま)すべく候ふらん。仰せて云はく1)、「念仏だに申されば、いかなる所にてもありなん。念仏のさはりとならむ所ぞ悪しかるべき。但し、境界(きやうがい)をば離るべきなり。
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或人(あるひと)たつね申て云。非人法師(ひにんほうし)はいかなる所にか住(すま)す べく候らん。仰(おほせて)云。念仏だに申されば。いかなる所に てもありなん。念仏のさはりとならむ所ぞあしかる/ndl1-6r
べき。但(ただし)境界(けうがい)をば。はなるべきなり/ndl1-6l
1)
明禅法印の言葉。14 明禅法印云はく他力の強縁にあへることを思ふに・・・参照。
text/ichigonhodan/ndl_ichigon019.txt · 最終更新: 2023/08/09 19:00 by Satoshi Nakagawa