text:ichigonhodan:ndl_ichigon014
一言芳談抄 巻之上
14 明禅法印云はく他力の強縁にあへることを思ふに・・・
校訂本文
明禅法印(みやうぜんほふゐん)云はく、「他力の強縁(がうえん)にあへることを思ふに、生死(しやうじ)を出離せむことは、今生にあひあたれり。この縁にあひながら、むなしく過ぐしては、一定(いちぢやう)また受けさげられぬと覚ゆるなり。しかれば、生死を別れざらんこと、今生にあるなり」。
翻刻
明禅法印云(みやうせんほうゐんいはく)。他力(たりき)の強縁(がうえん)にあへる事を思ふに 。生死(しやうし)を出離(しゆつり)せむことは今生(こんしやう)にあひあたれり。此縁(このえん)に あひながら。むなしくすぐしては。一定(ぢやう)またうけさけら れぬとおぼゆるなり。しかれば。生死(しやうし)をわかれさらん こと今生(こんじやう)にあるなり。又云後世(ごせ)をたすからんとおも/ndl1-5l
text/ichigonhodan/ndl_ichigon014.txt · 最終更新: 2023/08/07 15:21 by Satoshi Nakagawa