rhizome:縁起
縁起
えんぎ
本来、仏教語で「一切のものはさまざまな因(原因)や縁(条件)によって発生する」という思想を表した言葉だが、国文学のジャンルでは、寺社の創建説話をいう。
寺社の創建説話は中国や朝鮮にもあるが、縁起をこのような説話の意味として使用するのは日本だけである。
奈良時代の『伽藍縁起并流記資財帳』(天平18年(747)成立)が初出。
その後も、多くの縁起が説話集などに収録されたが、平安時代中期ごろから縁起を集めた縁起集が作られるようになる。
美術との交渉も深く、『信貴山縁起絵巻』や『粉川寺縁起絵巻』『石山寺縁起』など絵巻の傑作を生んだ。
rhizome/縁起.txt · 最終更新: 2014/04/07 03:21 by Satoshi Nakagawa