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徒然草
第166段 人間の営みあへるわざを見るに・・・
校訂本文
人間の営みあへるわざを見るに、春の日に雪仏(ゆきぼとけ)を作りて、そのために金銀珠玉の飾りを営み、堂を建てんとするに似たり。その構へを待ちて、よく安置してんや。
人の命ありと見るほども、下より消ゆること、雪のごとくなるうちに、営みまつこと、はなはだ多し。
翻刻
人間の。いとなみあへるわざを見るに。春 の日に雪仏を作りて。其ために金銀 珠玉のかざりをいとなみ。堂をたてんと/w2-23r
するに似たり。其かまへをまちて。よく 安置してんや。人の命ありと見る ほども。下より消ること。雪のごとくなる うちに。いとなみまつ事甚多し/w2-23l
http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he10/he10_00934/he10_00934_0002/he10_00934_0002_p0023.jpg
text/turezure/k_tsurezure166.txt.txt · 最終更新: 2018/10/06 17:24 by Satoshi Nakagawa