text:takafusa:s_takafusa061
61 いたづらにたたずむ軒のしのぶ草なれさへ袖に露なこぼしそ
校訂本文
その後、ひまなくして、逢ひ見るべくもなければ、せんかたなきままに、そのへんによなよな傍らなる古き家のほどに、空をながめしかば、軒(のき)にしのぶの茂りたるを、
いたづらにたたずむ軒のしのぶ草なれさへ袖に露なこぼしそ
翻刻
そののちひまなくして あひみるへくもなけれは せんかたなきままにその へんによなよなかたはらなる ふるきいゑのほとにそらを/s29r
なかめしかはのきにしのふ のしけりたるを いたつらにたたすむのきのしのふくさ なれさへそてにつゆなこほしそ/s29l
text/takafusa/s_takafusa061.txt · 最終更新: 2024/04/05 15:35 by Satoshi Nakagawa