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text:sesuisho:n_sesuisho8-090

醒睡笑 巻8 かすり

7 鎮西より天台山にのぼる学侶ありしがある時疝気をわづらふ・・・

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鎮西1)より天台山2)にのぼる学侶(がくりよ)ありしが、ある時、疝気(せんき)をわづらふ。

西塔の法師来たりとぶらふついで、「この病をば生得、築紫風(つくしかぜ)といふ」。「それは何とて」ととがむる。「しもからひえのぼる3)ほどに」と。客僧、「いや、鎮西には天台山とこそ申し候へ」。「そのゆゑは」。「ただ、ひえのやまひ4)ぢや」と。

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一 鎮西より天台山にのほる学侶ありしがある
  時疝気をわつらふ西塔の法師来りとふ/n8-37r
  らふ次て此病をは生得築紫風といふそれは
  何とてととがむるしもからひえのほるほとにと
  客僧いや鎮西には天台山とこそ申候へその故
  は唯ひえのやまひちやと/n8-37l
1)
九州
2)
比叡山
3)
下から冷えのぼる・下から比叡登る
4)
冷えの病・比叡の山居
text/sesuisho/n_sesuisho8-090.txt · 最終更新: 2022/11/26 16:40 by Satoshi Nakagawa