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text:sesuisho:n_sesuisho8-073

醒睡笑 巻8 頓作

73 此跡は大名にて威勢ありつる人なれどたちまち落人となり、・・・

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此跡(しせき)は大名にて、威勢ありつる人なれど、たちまち落人となり、宿かりそめの寒夜に身はすくみ、かねのごとく冷えわたれば、古畳(ふるだたみ)を着て寝(い)ねられしが、狂歌、

  あさましや世は逆さまに1)なりにけり人に敷かるる物に敷かれて

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一 此跡は大名にて威勢ありつる人なれと
  たちまち落人となり宿かりそめの寒夜に
  身はすくみかねのことく冷わたれはふるたたみ/n8-30l
  をきていねられしか狂哥
   浅ましや世はさにさまに成にけり
    人にしかるるものにしかれて/n8-31r
1)
「逆さまに」は底本「さにさまに」。諸本により訂正。
text/sesuisho/n_sesuisho8-073.txt · 最終更新: 2022/11/14 22:49 by Satoshi Nakagawa