text:sesuisho:n_sesuisho8-021
醒睡笑 巻8 頓作
21 伊勢の桑名に古諫とて医者あり天然と顔ぐせ悪しし・・・
校訂本文
伊勢の桑名に、古諫(こかん)とて医者あり。天然と顔ぐせ悪しし。濃州立政寺(りふしやうじ)より文叔(ぶんしゆく)といふ僧下向し、毎座(まいざ)対談し、後(のち)本山に帰る時、人問ふ。「桑名にて古諫とは何とか取沙汰する」。「されば、桑名はつらの安いものやらん。古諫を百つらといふ。美濃でならば、やすやすと三百はせんものを」。
翻刻
一 伊勢の桑名(くわな)に古諫(こかん)とて医者(いしや)あり天然と かほくせあしし濃州立政寺(りうしやうし)より文叔(ふんしゆく)と いふ僧下向し毎座(まいざ)対談(たいだん)し後本山に帰(かへ)る 時人とふ桑名にて古諫とはなにとか取沙汰 するされは桑名はつらのやすいものやらん古 諫を百つらといふ美濃てならはやすやすと 三百はせん物を/n8-11r
text/sesuisho/n_sesuisho8-021.txt · 最終更新: 2022/10/05 23:04 by Satoshi Nakagawa