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text:sesuisho:n_sesuisho7-123

醒睡笑 巻7 舞

16 大夫舞台に出でて八島を舞ふ・・・

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大夫、舞台に出でて八島を舞ふ。「さる間(あひだ)、判(ほう)1)」とばかりにて、「官」を忘れたり。

鼓打(つづみうち)、「あら官、やあ官」とはやし、つひに「官」を言ひやまず。大夫聞きかね、あげくに拍子を踏んで、せめにかかりあふ。「その官は、はう殿のあとに下らせ給ひけり」。

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一 大夫(たいふ)舞臺(ぶたい)に出て八嶋(やしま)をまふ去間(さるあいた)判(ほうと)と斗(はかり)
  にて官(くはん)をわすれたり鼓打(つつみうち)あら官(くわん)やあ官
  とはやしつゐに官をいひやまず大夫聞
  かねあげくに拍子(ひやうし)をふんてせめにかかりあふ
  其官ははう殿の跡に下らせ給ひけり/n7-58r
1)
舞の本「八島」「さる程に判官、山伏の姿をまなび下らせ給ひける程に」
text/sesuisho/n_sesuisho7-123.txt · 最終更新: 2022/09/20 12:47 by Satoshi Nakagawa