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text:sesuisho:n_sesuisho7-095

醒睡笑 巻7 謡

37 和泉の堺に山本雅楽とて小鼓の上手あり・・・

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和泉の堺に山本雅楽(やまもとうた)とて、小鼓の上手あり。幽閑法印1)、政所(まんどころ)なりし時、能あり。法印、かの雅楽を招き、「そちは三輪2)を打たれよ。『三輪の山もと3)』とあるなれば」。言下に、「かたじけなや。ことによみて見たれば、うたなり」と申せしは、しほらしや。

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翻刻

一 和泉の堺に山本(もと)雅楽(うた)とて小鼓(こつつみ)の上手
  あり幽閑(ゆうかん)法印政所(まんところ)なりし時能あり法
  印彼雅楽をまねきそちは三輪をうた
  れよ三輪の山もととあるなれは言下に
  かたしけなやことによみて見たれはうたな
  りと申せしはしほらしや/n7-48l
1)
松井友閑
2)
謡曲「三輪」
3)
三輪「三輪の山本道もなし」、「三輪の山本恋しくはとは詠みたれども」など。
text/sesuisho/n_sesuisho7-095.txt · 最終更新: 2022/09/03 21:48 by Satoshi Nakagawa