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醒睡笑 巻6 児の噂
25 大児を誰人の賞翫しけるよやけしからぬ活計のありつると見え・・・
校訂本文
大児(おほちご)を誰人の賞翫しけるよや、けしからぬ活計のありつると見え、寝(い)ねてゐながら、「あら苦しや、苦しや」と言ふを、小児(こちご)、「何とて色もよく、無病さうにはあるが、さほどに苦しいかや」。「ただ食ひ過ぎて身が熱する」と言へるにぞ、「けなりや、そのやうな煩ひならば、われもちと持病に持ちたいよ」。
翻刻
一 大児をたれ人の賞翫しけるよやけしからぬ 活斗のありつると見えいねてゐなからあ らくるしやくるしやといふを小児なにとて色もよ く無病左右にはあるがさほどにくるしいかや 唯食過て身が熱するといへるにそけなりや そのやうな煩ならはわれもちと持病にもちたひよ/n6-14r
text/sesuisho/n_sesuisho6-025.txt · 最終更新: 2022/04/22 21:39 by Satoshi Nakagawa