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醒睡笑 巻5 人はそだち
27 屋根葺いかがしたりけん踏み外して落ちたり・・・
校訂本文
屋根葺(やねふき)、いかがしたりけん、踏み外して落ちたり。目を回し、たちまち死ぬる気色なるまま、人々不憫がり、あいす1)を酒にて与へんと用意すれば、かの葺師、息の下より言ふやう、「酒は生得(しやうとく)下戸なり。一口も喉へ入り候はず。ただ飯(めし)でならば飲みたうござある」と。
翻刻
一 やねふきいかがしたりけんふみはづしておちたり 目をまはしたちまちしぬる気(け)しきなるまま 人々ふひんがりあいすを酒にてあたゑんと よういすれはかのふきしいきのしたよりいふやう/n5-64l
酒はしやうとく下戸(げこ)なり一口ものとへいり候はす ただめしでならはのみたふ御ざあると/n5-65r
1)
愛洲薬
text/sesuisho/n_sesuisho5-094.txt · 最終更新: 2022/03/28 12:16 by Satoshi Nakagawa