text:sesuisho:n_sesuisho5-083
醒睡笑 巻5 人はそだち
16 酌をする者酒をほかとこぼしたれば・・・
校訂本文
酌をする者、酒をほかとこぼしたれば、亭主、「その給仕は、このほどの這出(はひで)にて候ふゆへ、聊爾(れうじ)をつかまつりて候ふ」とあれば、かの酌、ちくと手を突き、「われら這出ではござない。伯父の馬に乗りて参りた」と申しけり。
翻刻
一 しやくをする者酒をほかとこほしたれは亭 主其給仕は此ほとのはいでにて候ゆへ聊爾(れうじ) を仕て候とあればかのしやくちくと手をつ き我らはいででは御座ない伯父(おぢ)の馬に のりて参りたと申けり/n5-59l
text/sesuisho/n_sesuisho5-083.txt · 最終更新: 2022/03/22 22:38 by Satoshi Nakagawa