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text:sesuisho:n_sesuisho5-072

醒睡笑 巻5 人はそだち

5 小者を語らひて若衆に持ち懐きて寝ねたるに・・・

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小者を語らひて若衆に持ち、懐(いだ)きて寝ねたるに、小夜半(さよなか)のころ、からからと笑ふ。法師、「何事ぞ。今つきもない時の笑ひや」と言ふ。「されば、われ木綿布子(もめんぬのこ)を仕立てんと、うらおもてをば持ちてあり。綿の入れんが無きを思ひ出だしたれば、をかしい」と申した。

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一 小者をかたらひて若衆にもち懐(いだ)きていねた
  るに小夜半(さよなか)の比からからと笑(はら)ふ法師なに
  事ぞ今つきもない時のわらひやといふされ
  は我木綿(もめん)布子(ぬのこ)をしたてんとうらおもて
  をはもちてあり綿のいれんがなきをおもひ
  いたしたればおかしいと申した/n5-54l
text/sesuisho/n_sesuisho5-072.txt · 最終更新: 2022/03/17 21:48 by Satoshi Nakagawa