text:sesuisho:n_sesuisho5-016
醒睡笑 巻5 婲心
16 またいつの春やらん住吉にて花のもとに顔を包みまはしてゐたる人のもとへ・・・
校訂本文
またいつの春やらん、住吉1)にて、花のもとに顔を包みまはしてゐたる人のもとへ、
よしや君霞の衣覆ふとも匂ひを漏らせ花の顔ばせ
返し
匂ひをもいかで漏さん人知れず身は埋れ木の花し咲かねば
見る人に身をわくる花の匂ひかな 宗祇
待ち惜しむほどや心の花ざかり 同
翻刻
一 又いつの春やらん住吉にて花のもとに顔をつ つみまはして居たる人のもとへ よしや君霞(かすみ)の衣おほふとも 匂ひをもらせ花のかほばせ 返し 匂ひをもいかて漏さん人しれず 身は埋木の花しさかねは/n5-10l
見る人に身をわくる花の匂ひかな 宗祇 待おしむほとや心の花さかり 同/n5-11r
1)
住吉大社
text/sesuisho/n_sesuisho5-016.txt · 最終更新: 2022/02/21 19:01 by Satoshi Nakagawa