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text:sesuisho:n_sesuisho5-004

醒睡笑 巻5 婲心

4 細川幽斎公の姉御前に宮川殿とかやいうて・・・

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細川幽斎公の姉御前に、宮川殿1)とかやいうて、建仁寺の内、十如院といふにおはせしことありき。長岡越中殿2)より、「大津にて米を百石参らする」よしの文を見給ひ、その返事に、

  御普請の役にも立たぬこの尼が百のいしをばいかで引くべき

とありしを、「げに、ことわりや」と、すなはち車にて送り給ひし。

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一 細川幽斎公の姉御前(あねごぜん)に宮川殿とかや/n5-4l
  いふて建仁寺(けんにんじ)の内十如院といふにおはせ
  し事ありき長岡越中殿より大津にて
  米を百石参らするよしの文を見たま
  ひその返事に
   御普請(ふしん)のやくにもたたぬ此尼(あま)か
    百の石をはいかでひくへき
  とありしをげに理(ことはり)やと即(すなはち)車にて送給ひし/n5-5r
1)
宮川尼
2)
細川忠興
text/sesuisho/n_sesuisho5-004.txt · 最終更新: 2022/09/22 18:44 by Satoshi Nakagawa