ユーザ用ツール

サイト用ツール


text:sesuisho:n_sesuisho5-001

醒睡笑 巻5 婲心

1 夢庵は常に牛に乗りて遊行ありし・・・

校訂本文

<<PREV 『醒睡笑』TOP NEXT>>

夢庵(むあん)1)は常に牛に乗りて遊行(ゆぎやう)ありし。月白けて興ある夜、野に出でらるるに、牛、芋畠(いもばたけ)へ引き行く。畠主(はたぬし)、腹立(ふくりふ)しわめきければ、「こらへよ。歌を詠みて、そのことわりを聞かせん」と、

  月も見ずいもが子2)どものね入りた3)を起こしに来たはいかがあるべき

<<PREV 『醒睡笑』TOP NEXT>>

翻刻

醒睡笑巻之五
   婲心
一 夢庵(むあん)は常に牛に乗て遊行(ゆぎやう)ありし月しら
  けて興(けう)ある夜野に出らるるに牛芋畠へ
  ひき行畠主腹立しわめきけれはこら
  へよ哥をよみてそのことはりを聞(きか)せんと
   月も見すいもが子とものねいりたを
    をこしにきたはいかかあるへき/n5-3l
1)
肖柏
2)
芋が子・妹が子
3)
根入りた・寝入りた
text/sesuisho/n_sesuisho5-001.txt · 最終更新: 2022/02/08 21:38 by Satoshi Nakagawa