text:sesuisho:n_sesuisho3-081
醒睡笑 巻3 自堕落
5 板がへしをせんと屋根葺き二三人雇ひ出だしすでに板をまくりけるが・・・
校訂本文
板がへしをせんと、屋根葺き二・三人雇ひ出だし、すでに板をまくりけるが、葺師(ふきし)、天井をのぞけば、摺鉢(すりばち)になからほど膾(なます)の見ゆる。「お坊主、ほこりがするに、これなる膾をとり給へ」と。坊主聞いて、「それは、門前の者が昨日持て来て、質に置いたが、まだ受けぬものじやよ」と。
翻刻
一 板がへしをせんと屋ねふき二三人やとひ出し/n3-38r
すでに板をまくりけるかふきし天井をのぞ けばすりばちになからほとなますのみゆる お坊主ほこりがするにこれなるなますを とり給へと坊主きいてそれは門前の者が 昨日もてきて質においたがまたうけぬ ものしやよと/n3-38l
text/sesuisho/n_sesuisho3-081.txt · 最終更新: 2021/10/27 22:16 by Satoshi Nakagawa