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text:sesuisho:n_sesuisho3-055

醒睡笑 巻3 不文字

36 永玄といふ禅門あり・・・

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永玄1)といふ禅門あり。人来たりて、「そちの名の『永』は『ながい』であらう。玄はくろげんか」と問ふ。「いや、しろげん」と言ひし。

知音する者、聞き伝へ、笑止に思ひ、「この後、源を問はば2)『みなもと』と言へ」。「合点(がつてん)、合点」。案(あん)のごとく源を問ふ時、「むなもと」と答へつるこそ。

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一 永玄といふ禅門あり人来りてそちの名の/n3-24l
  永はなかいてあらふ玄はくろげんかととふいや
  しろげんといひし知音する者ききつたへ
  笑止におもひ此後源をことははみなもとといへ
  かつてんかつてん案(あん)のことく源をとふ時むなも
  とと答へつるこそ/n3-25r
1)
底本ママ。内容から永源とあるべきところ。
2)
「問はば」は底本「ことはは」。諸本により訂正。
text/sesuisho/n_sesuisho3-055.txt · 最終更新: 2021/10/09 10:25 by Satoshi Nakagawa