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text:sesuisho:n_sesuisho3-054

醒睡笑 巻3 不文字

35 南無の二字ばかりをいかがしてかは見知りたるその余りの文字は闇なる男・・・

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南無の二字ばかりを、いかがしてかは見知りたる、その余りの文字は闇なる男、天神の名号の書かれるを見、南無阿弥陀仏と読み数へければ、文字余れり。あげくに言ふ、「この念仏はちと長いよ。融通念仏(ゆづうねんぶつ)か知らぬ」と。

蓮生法師

  約束の念仏(ねぶつ)は申すまでぞかしやらうやらじは弥陀(みだ)のはからひ

  極楽に剛のものとや思ふらん西に後ろを見せぬ熊谷(くまがひ)

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一 南無の二字ばかりをいかかしてかは見知たる
  其余の文字はやみなる男天神の名号の/n3-24r
  かかれるを見なむあみた仏とよみ数へけれは
  文字あまれりあけくにいふ此念仏はちと
  ながいよ融通(ゆづう)念仏かしらぬと
          蓮生法師
     約束の念仏は申までぞかし
      やらふやらじは弥陀のはからひ
     極楽に剛のものとやおもふらん
      にしにうしろを見せぬ熊谷/n3-24l
text/sesuisho/n_sesuisho3-054.txt · 最終更新: 2021/10/08 01:54 by Satoshi Nakagawa