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text:sesuisho:n_sesuisho3-042

醒睡笑 巻3 不文字

23 風呂をばいづくにあるも銭湯といふとばかり心得て過ごしけるにや・・・

校訂本文

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風呂をば、いづくにあるも銭湯(せんたう)といふとばかり心得て過ごしけるにや、ある大名の内風呂をたかせて、人々入りけるなかば、「なにと風呂はたつや1)と尋ね給ふ時、件(くだん)の合点者(がてんしや)、「いづれの銭湯へも入り参らせたが、これやうにようたつ銭湯は2)おりない」と。

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一 風呂をはいつくにあるもせんたうといふとはかり
  心得て過しけるにやある大名の内風呂を
  たかせて人々入けるなかばなにとふろはしろや
  と尋給ふ時くだんのがてんしやいつれのせんたう
  へも入まいらせたかこれやうによふたつせんたうは/n3-20r
  かけたれはぎよさつのことくと申けり/n3-20l
1)
「たつや」は底本「しろや」。諸本により訂正。
2)
底本、以下一丁程度欠落。別本で補う。
text/sesuisho/n_sesuisho3-042.txt · 最終更新: 2021/10/02 15:43 by Satoshi Nakagawa