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text:sesuisho:n_sesuisho2-004

醒睡笑 巻2 名付け親方

4 雄長老の小者に鳥を刺す上手あり・・・

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雄長老の小者(こもの)に、鳥を刺す上手あり。前大樹(さきのたいじゆ)1)御耳に立ちし。内々尊意の旨、長老承り及び申され、「かたじけなき儀なり。様子たち聞きまかり出でよ。名をば松若といふなる。このままにてはいかが」とうかがふ。「さらば、伯耆(はうき)になれ」とありければ、「それはあまり分に過ぎて」と恐れたり。「大事なし。幸ひ柄差(えさし)ばうきに」。

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翻刻

一 雄長老の小者に鳥をさす上手あり前大樹
  御耳にたちし内々尊意の旨長老承及
  申され辱儀なり様子たち聞罷出よ名をは
  松若といふなる此ままにてはいかかと伺ふ
  さらは伯耆になれとありけれはそれは
  あまり分に過てと恐れたり大事なし
  幸柄さしはうきに/n2-5r
1)
前将軍。豊臣秀吉か。
text/sesuisho/n_sesuisho2-004.txt · 最終更新: 2021/06/17 20:48 by Satoshi Nakagawa