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醒睡笑 巻1 鈍副子
17 始めて奉公する者ありお殿様お若う様おかみ様何しもおを付くる・・・
校訂本文
始めて奉公する者あり。お殿様・お若う様・おかみ様、何しも「お」を付くる。主人、かれに向ひ、「むざと『お』の字を付けまい。聞きにくし」とあり。
その後、膳(ぜん)をすゑ跪(ひさまづ)きゐけるが、主(しう)の鬚(ひげ)に飯粒(いひつぶ)付く。右の男、「殿様のとがひ1)に、たいつぶ2)が付いた」と。
翻刻
一 始て奉公(ほうこう)する者ありお殿様おわかうさま おかみさまなにしもおをつくる主人かれに むかひむさとおの字をつけまい聞にくし とあり其後膳(ぜん)をすへ跪(ひさまつき)ゐけるか主の鬚(ひげ) に飯粒(いひつふ)つく右の男殿さまのとがいにたい つぶかついたと/n1-55r
text/sesuisho/n_sesuisho1-114.txt · 最終更新: 2021/05/19 19:19 by Satoshi Nakagawa