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text:myotatsu:ka_myotatsu36

僧妙達蘇生注記

36 定増・湛祐・平塞・増〓・延寂・延善

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日本国、花の都(みやこ)1)の他化師2)のなかに、定増は、閻魔宮3)の艮(うしとら)のすみに、大きなる石をいただきて立てり。湛祐法師は、城のすみ五里を去りて、銅(あかがね)の柱を抱(いだ)きて立てり。平塞法師は、城の申酉(さるとり)六里去りて、八尺の石をいただきて立てり。増〓4)は城の乾(いぬい)五里を去りて、泥の中に石をいただきてをり。延寂法師は北のすみ三里を去りて、熱鉄の柱をいただきて立てり。延善法師は城の卯酉(うとり)の七里を去りて、火の柱をいただきて立てり。

かやうの無量の輩(ともがら)、その報(ほう)を多く受くる者多くあり。

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日本国ハナノ宮コノ他化師ノナカニ定増ハ炎魔宮ノ艮ノ角ニ/n2-59r・e2-56r
大ナル石ヲイタタキテタテリ湛祐法師ハ城ノスミ五里ヲサリテ
アカカネノ柱ヲイタキテタテリ平塞法師ハ城ノサルトリ六里
サリテ八尺ノ石ヲイタタキテタテリ増〓ハ城ノ乾五里ヲ去テ
泥ノ中ニ石ヲイタタキテヲリ延寂法師ハ北ノ角三里ヲ去天
熱鉄ノハシラヲイタタキテ立リ延善法師ハ城ノウトリノ七里
ヲサリテ火ノ柱ヲイタタキテタテリカヤウノ無量ノトモカラ
ソノホウヲオホクウクル物多アリ又仁和ノ光仙師ハ女御ヲミタテ/n2-59l・e2-56l

https://dl.ndl.go.jp/pid/1145963/1/59

1)
底本表記「宮こ」
2)
化他師か。
3)
底本表記「炎魔宮」
4)
「〓」は不祥。
text/myotatsu/ka_myotatsu36.txt · 最終更新: 2024/10/15 22:33 by Satoshi Nakagawa