text:myotatsu:ka_myotatsu26
26 僧真蓮
校訂本文
また、越後国にありし、岡前寺(かうぜじ)といふ寺の別当僧真蓮(そうしんれん)1)は、生きたりしほど、観音の御花(みはな)の米と餅と油とを取りて、妻子(めこ)・われもとともに食ひき。この罪によりて、千里の外(ほか)に臭き香を放ち、八尋五尺(はちひろごしやく)の大蛇となれり。一の獄(ひとや)2)に入りて、一千歳あるべし。
翻刻
大蛇トナレリ又 越後国ニアリシカウセシト云寺ノ別当ソウシレハイキタリシホト 観音ノミハナノ米ト餅ト油トヲトリテ妻子我モトトモニ クヒキ此罪ニヨリテ千里ノ外ニクサキ香ヲハナチ八イロ五尺 ノ大蛇トナレリ一ノ人ヤニイリテ一千歳アルヘシ同キソウカウハ/n2-57l・e2-54l
text/myotatsu/ka_myotatsu26.txt · 最終更新: 2024/10/13 17:59 by Satoshi Nakagawa