text:ichigonhodan:ndl_ichigon043
一言芳談抄 巻之上
43 又云はく形のごとくも非人をたて心やすく念仏せんと思はん者は・・・
校訂本文
又云はく1)、「形のごとくも、非人をたて、心やすく念仏せんと思はん者は、出世の宝財なほこれをさしおくべし。いはんや、世間の資縁(しえん)は、あひかまへてあひかまへて、こと少なきやうに振舞ひなすべきなり。肌(はだへ)を隠して命をつぐことも、非人の身に相応して、出離の心ざしもけがさぬやうに、たくむべきなり」。
翻刻
又云如形(かたのごとく)も。非人をたて心やすく念仏せんと思はんもの は。出世(しゆつせ)の宝財なを可閣之(これをさしをくべし)。況(いはんや)世間(せけん)の資縁(しえん)はあひ かまへてあひかまへて事(こと)すくなき様にふるまひなすべき也 。はだへをかくして命をつぐ事も。非人の身に相応(さうおう)して/ndl1-15l
https://dl.ndl.go.jp/ja/pid/2583390/1/15
出離(しゆつり)の心さしもけがさぬやうにたくむへき也/ndl-16r
1)
敬仏房の言葉。36 敬仏房云はく念仏の法門は歌一首にて心得たるよし・・・参照。
text/ichigonhodan/ndl_ichigon043.txt · 最終更新: 2023/08/25 12:02 by Satoshi Nakagawa