text:mumyosho:u_mumyosho079
無名抄
第79話 為仲宮城野の萩を掘りて上る事
校訂本文
為仲みやぎのの萩をほりてのぼる事
1)この為仲、任果てて上りけるとき、宮城野の萩を掘り取りて、長櫃(ながびつ)十二合に入れて、持(も)て上りければ、人あまねく聞きて、京へ入りける日は二条の大路にこれを見物(みもの)にして、人多く集まりて、車などもあまた立てりける」とぞ。
翻刻
為仲ミヤキノノ萩ヲホリテノホル事 この為仲任はててのほりける時みやき野の 萩をほりとりてなかひつ十二合に入てもて/e79l
のほりけれは人あまねくききて京へいりけ る日は二条のおほちにこれをみ物にして人 おほくあつまりて車なともあまたたてりける とそ/e80r
text/mumyosho/u_mumyosho079.txt · 最終更新: 2014/10/23 17:05 by Satoshi Nakagawa