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十訓抄 第十 才芸を庶幾すべき事

10の32 後三条天皇の御宇ある武士伊勢斎宮寮の中にて狐を射たるによりて・・・

校訂本文

後三条天皇の御宇、ある武士、伊勢斎宮寮の中にて、狐を射たるによりて、大神宮より訴(うた)へありて、奏聞に及ぶあひだ、杖儀1)おはしけり。

隆綱2)、宰相にて、筆をとりて定文を書く。その詞にいはく、

  雖有飲羽之号、未見首丘之実

とあるによりて、中将をゆるされて、兼字を賜はられけり。

その時の参議中将などは、ことに惜しまれけるとかや。

翻刻

卅一後三条天皇御宇或武士伊勢斎宮寮ノ中ニテ狐ヲ射タ
    ルニヨリテ、太神宮ヨリウタヘアリテ奏聞ニ及フ間、伏儀
    在ケリ、隆綱宰相ニテ筆ヲトリテ、定文ヲ書、其詞云、/k71
      雖有飲羽之号、未見首丘之実
    ト有ニヨリテ、中将ヲユルサレテ兼字ヲ給ラレケリ、其時
    ノ参議中将ナトハ殊オシマレケルトカヤ/k72
1)
底本「伏儀」。諸本により訂正。
2)
源隆綱
text/jikkinsho/s_jikkinsho10-32.txt · 最終更新: 2016/03/24 15:39 by Satoshi Nakagawa
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