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十訓抄 第三 人倫を侮らざる事

3の14 御堂関白ものへおはしけるに道に荷負馬の先に立ちたる小童の・・・

校訂本文

御堂関白1)、ものへおはしけるに、道に荷負馬の先に立ちたる小童の、手に文をさげて読みけるを、「あやし」と思して、近く召し寄せて御覧じければ、目に重瞳ありて、いみじく賢き相のしたりければ、やがて召して匡衡2)につけて学問せさせられけるほどに、後には大江時棟とて、広才博覧の文士なりければ、君に仕(つか)へて博士の道を継げり。

養生の方をさへ伝へて、寿老の人たりき。

翻刻

御堂関白物ヘオハシケルニ、道ニ荷負馬ノ先ニ立タ
ル小童ノ、手ニ文ヲサケテ読ケルヲ、アヤシトオホシテ
近ク召ヨセテ御覧シケレハ、目ニ重瞳アリテ、イミシ
ク賢キ相ノシタリケレハ、ヤカテ召テ匡衡ニ付テ学
問セサセラレケル程ニ、後ニハ大江時棟トテ広才博覧
ノ文士ナリケレハ、君ニ仕テ博士ノ道ヲツケリ、養
性ノ方ヲサヘ伝テ寿老ノ人タリキ、/k131
1)
藤原道長
2)
大江匡衡
text/jikkinsho/s_jikkinsho03-14.txt · 最終更新: 2015/10/24 14:46 by Satoshi Nakagawa
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