text:chomonju:s_chomonju631
古今著聞集 飲食第二十八
631 中御門左大臣家へ大外記頼業は常に参じけり・・・
校訂本文
中御門左大臣家1)へ、大外記頼業2)は常に参じけり。参るたびごとに、必ず瓶子一肴を座の前に置かれければ、しばし公事の物語申しては、みづからかたぶけて飲みつつ、終日祗候しけり。まかり出でざまに、障子のかみ辺にて、「あはれ一の上や」と、たびごとに申しける、いと興あることなり。
翻刻
中御門左大臣家へ大外記頼業はつねに参じけり まいるたひことに必瓶子一肴を座の前にをかれ けれはしはし公事の物語申てはみつからかたふけてのみ/s493l
http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/493
つつ終日祗候しけりまかりいてさまに障子のかみ辺 にてあはれ一上やとたひことに申けるいと興ある事也/s494r
text/chomonju/s_chomonju631.txt · 最終更新: 2020/12/09 13:52 by Satoshi Nakagawa