text:chomonju:s_chomonju623
古今著聞集 飲食第二十八
623 法性寺殿元三に皇嘉門院へ参らせ給ひたりけるに・・・
校訂本文
法性寺殿1)、元三(くわんざん)に皇嘉門院2)へ参らせ給ひたりけるに、御果物を参らせられたりけるに、おこしごめを取らせ給ひて、参るよしして御口のほどに当てて、握り砕かせ給ひたりければ、御上の衣(きぬ)の上に、はらはらと散りかかりけるを、うち払はせ給ひたりける、いみじくなん侍りける。
翻刻
法性寺殿元三に皇嘉門院へまいらせ給たりけるに 御くた物をまいらせられたりけるにをこしこめをとらせ 給てまいるよしして御口のほとにあててにきりくた かせたまひたりけれは御うへのきぬのうへにはらはらと/s491r
ちりかかりけるをうちはらはせ給たりけるいみしく なん侍ける/s491l
text/chomonju/s_chomonju623.txt · 最終更新: 2020/11/29 12:42 by Satoshi Nakagawa