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text:chomonju:s_chomonju442

古今著聞集 偸盗第十九

442 鞍馬詣の者の夕暮に市原野を過ぎけるに盗人に行き合ひて・・・

校訂本文

鞍馬詣(くらままうで)の者の、「夕暮に市原野を過ぎけるに、盗人に行き合ひて、着たるもの剥ぎ取られて、あまつさへ傷を負ひて侍る」と人の語るを聞きて、慶算が詠み侍りける、

  夕暮れに市原野にて負ふ傷はくらまぎれとや言ふべかるらん

翻刻

鞍馬まうてのものの夕暮に市原野をす
きけるに盗人に行あひてきたる物は
きとられて剰きすを負て侍と人の
かたるをききて慶算かよみ侍ける/s346l

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/346

 ゆふ暮に市原野にておふきすはくらまきれとやいふへかるらん/s347r

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/347

text/chomonju/s_chomonju442.txt · 最終更新: 2020/07/09 19:09 by Satoshi Nakagawa